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NEWS FROM 山本 2009年10月アーカイブ

早期完済違約金 2審も無効判決 消費者団体訴訟【消費者問題】

早めに返済するのに違約金?

返済期限前に借金を完済する客に「早期完済違約金」名目で元金残額の3%を負担させるのは違法として、特定非営利活動法人「消費者支援機構関西」(大阪市)が消費者金融「ニューファイナンス」(大津市)に契約条項の使用差し止めなどを求めた消費者団体訴訟の控訴審判決が23日、大阪高裁であった。永井ユタカ裁判長は使用停止を認めた1審京都地裁判決を支持、双方の控訴を棄却した。

   http://www.sankei-kansai.com/2009/10/24/20091024-016111.php

 消費者団体訴訟の差し止め請求が高裁段階で認められたのは初めて。永井裁判長は判決理由で「違約金の額を利息制限法の範囲に限定しても、条項は無効である」との判断を示した。

 機構の榎彰徳理事長は「消費者を守る方向が一定程度認められた判決で、評価したい」。ニューファイナンスは「残念で遺憾。上告したい」とコメントした。

 消費者団体訴訟制度は国が承認した消費者団体について、消費者被害を未然に防止し、拡大を防ぐために事業者に不当な勧誘行為や契約条項の使用を差し止める裁判を起こすことを認めた制度。

 消費者団体訴訟制度では消費者団体側が勝訴した場合、不当な契約条項は使用できなくなる。但し、業務自体の停止を求めるものではなく、消費者に代わって損害賠償請求をすることもできない。とはいえ、以前なら消費者は被害について個別に訴訟を起こさなければならなかったが、団体訴訟制度の発足により、被害の拡大を未然に防止したり、裁判結果を根拠に事業者に対して是正するよう交渉することも可能になるなど、消費者被害の抑止効果も期待されている。

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